そして下僕は途方に暮れる

感じるな、考えろ。

爪に火をともす

1月も半ばすぎだというのに、我が四国の田舎町はとても暖かい。
締め切った6畳間とはいえ、暖房器具をつけていなくても室温が25度近くあり、日中部屋の中だとTシャツ(長袖)1枚でも十分いけてしまうくらいだ。
テレビのニュースを見ていると、同じ日本でも日本海側の地域の方は雪のためにいろんな苦労も多く、温暖な地域に生まれた恩恵をありがたく感じる季節と言える(田舎で不便だけどね)

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1月半ばというのに室温が23℃

石油ストーブはもっと評価されるべき

そんな暖かい地域に住んでいても、それなりに暖房器具は揃えてある。
寒さ(と暑さ)に弱い我が家の場合、エアコン・ファンヒーター・石油ストーブ・電気カーペット・オイルヒーターと、寒さをしのぐためのアイテムをひと通り備えていて、シチュエーションによってそれぞれの器具を使い分けている。
この中でも特に石油ストーブは出番が多い。理由は圧倒的に暖かく、同時に簡単な温め調理までできてしまうからである。
同じように灯油を燃料として使うファンヒーターも、暖かさという点で言えば石油ストーブと同じくらいだが、やはりお湯を沸かせたり、鍋を温めたりできるのは他の暖房器具にはない石油ストーブならではのメリットだろう。
個人的には石油ストーブはもっと評価されても良いのではと思っている
そんな理由もあって、少々燃費が悪いとわかっていながら石油ストーブの稼働時間が長いのだが、ここにきて看過できない問題が発生した。灯油の値段高い問題が家計に打撃を与えているのだ。

灯油の高値が効いてきた

我が家では灯油の調達は妻が担っていることもあり、正直なところ灯油価格はよく知らなかった。なんとなく「ひと缶(18ℓ)1,000円・・くらい?」とのんきな考えでいた程度だ。
しかし今、灯油価格は18ℓでだいたい2,000円くらいするらしい。
いつの間にこんなに高くなったのかと調べてみたが、実は18ℓ1,000円の時代は90年代終盤で終わっていて、その後は上下動しながら価格上昇し現在に至るようだ。
ちなみに2008年には2,468円/18ℓ※1を記録している。*1
灯油が高くなった原因は原油価格の上昇のためだ。

生殺与奪の権はコロナが握っている

ではなぜ原油価格が高くなったかというと、いろんな要因はあるが直近で最もインパクトが大きいのは新型コロナの反動による経済活動の活発化だと言える。
経済活動が盛んになれば、石油製品の需要が高まり、原油の価格も高くなる。
巣ごもり需要で物流量が増えたり、海外との往来が再開されるようになると燃料需要が高くなるので、原油が高くなり灯油も高くなるということだ。
今後もコロナの新株などの影響で感染者が増え、経済活動が停滞することが予想されると、産油国は簡単に増産をしないだろう。原油が余って値段が下がったら嫌だろうしね。
こればっかしは半々羽織のあの男でもお手上げだろう。
しばらくは灯油の高値は続きそうだ。

ささやかな楽しみすら

コロナのせいで、生活のいろんな場面で制限を強いられているが、このままだと石油ストーブで調理しながら暖をとるというささやかな楽しみすら取り上げられそうである。
爪に火を点すほどの倹約生活ではないが、せめて暖房器具の選択権くらい自由にできる世の中であってほしい。

*1:総務省統計局:灯油18ℓあたりの小売価格