そして下僕は途方に暮れる

感じるな、考えろ。

地元民が考える道後温泉の楽しみ方

旅行に行くのが好きだ。
仕事の関係で日本全国、時には海外の様々な都市に散々行ったにも関わらず、いろんな土地のいろんな風景や味に触れるといまだに新しい発見があって楽しい。
そんな僕の影響を受けてか、家族もみんな旅行好きである。
特に長期休み(夏休み・冬休み・GW)に行く家族旅行は毎回楽しみにしていて、その企画を考えるのは僕の仕事だ。

道後温泉本館の夜景

道後温泉本館の夜景

コロナ禍の道後温泉(冬)

今年の年末旅行は、家族で話し合った結果道後温泉一泊(車中泊)になった。
道後温泉はもう何度も来ているが、

  • 家から近い
  • コンパクトな観光地で、買う・食べるが便利
  • もちろん温泉もある

というのが理由だ。
上記に加えて、本館改修中+コロナ禍でそこまで人が多くないだろうという読みもあった。(実際コロナ前と比べると明らかに人通りが少なかった)
家から1時間以内で着いてしまうので、旅というには微妙かもと思われるかも知れないが、非日常が味わえるのであれば、距離はどうであれそれはもう立派な『旅』だ(と思うようにしている)

夕食は少し足を伸ばして街中で

現地到着は午後6時半。
予約してあったレストランに向かうため、道後温泉駅へ向かう。
そう、今回は道後温泉から少し足を伸ばして街中のレストランを使うことにしたのだ。
いつもなら現地で食材調達→車中泊の車内で夕食を済ませるという流れなのだが、「年末なのでちょっとリッチな感じがいい」という家族の心の声が音声となって漏れてきたからだ。

今回行ったのは『瀬戸内バル LA TERRAZZA』 ホテルマイステイズ松山の1Fにあり、電車通りに面したガラス張りのオシャレなイタリアンダイニングだ。 
ここを選択した決め手はおしゃれな雰囲気ではなく、オーダーバイキング=食べ放題である。我が家の女性陣のチョイスだ。日中ずっと食べログで比較していたらしい。
ちなみにもう一つ候補があったらしく、最後の最後までどちらがいいか真顔で悩んでいた。もう一つの候補も食べ放題だったが。
以下簡単な感想。
(良かったところ)

  • オーダーバイキングなので料理を取りにいかなくて良い。コロナ禍では安心。
  • おしゃれ&客層も良い(騒がしくない)
  • 路面電車の駅から近い(徒歩30秒)

(イマイチなところ)

  • 「〇〇を△人前」というオーダー方法だが、明らかに少ない量で持ってくるので、何回も同じメニューを頼む羽目になる
  • 飲み放題は全員分頼まないといけない

路面電車道後温泉駅から約20分ほど。道後温泉周辺の「いかにも観光客向け」な居酒屋などに飽きた人には選択肢の一つとして考えても良いだろう。特に5人くらいまでのグループで、おしゃれな雰囲気で食事を楽しみたい方にはおすすめである。

ちなみに今回オーダーしたのは、『冬のディナーオーダーバイキング 牛ロースステーキ食べ放題』税込3,000円(制限時間120分)。
食べるのに夢中で写真を撮り忘れたので、詳しい情報は食べログで。

tabelog.com

狙い目は『椿の湯』

夕食を済ませ道後温泉駅に戻ってきたのが午後10時前。ここから温泉に入るために『椿の湯』へ向かう。
道後温泉というと、「千と千尋の神隠し」のモデルになったと言われる重厚な建物を想像する方が多いと思うが、実はこの道後温泉エリアには3つの共同浴場がある。
一つは先程の道後温泉本館、2つ目は2017年開業の飛鳥乃湯、もう一つがいち押しの椿の湯だ。なぜ椿の湯なのかというと、安く気軽に道後温泉を堪能できるからだ。

時期にもよるが、道後温泉本館はいつも入浴待ちの客が並んでいるイメージで、特に今は改修工事中の上に感染対策のためか、かなり入浴客数の制限をしている。
まだ新しい飛鳥乃湯も、本館ほどではないが時間帯によっては混雑していて待たされることがあるし、値段も他の2施設よりも少し高めだ(といっても大人610円)

その点椿の湯はローカル風味が強く昔の銭湯のような趣だが、他の2施設ほど待たさせることはないし、値段も400円と格安だ。
道後温泉感は薄いが、お湯は本館と同じ無加温・無加水の源泉掛け流し、本館ほどの歴史はないが昭和28年開業となかなかのレトロっぷり。
記念写真を本館の前で撮った後は、5分ほど歩いて椿の湯に入ることをお勧めする。

道後温泉公式Webサイト

道後温泉駐車場が便利(足湯あり)

空の散歩道(足湯)から見た道後温泉本館

泊まりは道後温泉本館よこの小高い丘の上にある道後温泉駐車場車中泊だ。
昔からある駐車場だが、泊まり料金が設定されているためか、車中泊をしている車が多い。キャンピングカーもあれば1BOXや軽のバンなど、いつきても誰かしら車中泊している人がるイメージだ。

元々トイレくらいしか設備がなかったのだが、最近綺麗に整備され、新築のトイレ(もちろん水洗)の他に、道後温泉エリアが一望できる東家・足湯も新設された。
足湯は午後9時までなので、翌朝になってつかりに行ったが、眺めもよく気持ちが良い。地元の人と車中泊の人が半々くらいだったが、それほど混んでいる印象はない。

ただあまりの景色の良さに、足湯しながらスマホで写真を撮る人が多いのだが、うっかり湯船に落とさないように気をつけなければいけない。僕が入っていた時もぽちゃりとやった人がいて大騒ぎしていた。「防水でよかった〜」とは言っていたが。

道後温泉駐車場
営業時間:5:30-23:30(左記以外は出し入れ不可)
料金:100円/30分
泊まり料金:720円(8:30-20:30)
※本館・椿の湯・飛鳥乃湯を利用する人は、館内の認証機に駐車券を通すと最初の1時間が無料になるので、駐車券をお忘れなく(泊まりは除く)

王道から少し座標軸をずらす

道後温泉観光というと、駅前のからくり時計を見ながら足湯につかったり、道後商店街で食べ歩きやお土産を見たり、本館で(かなり待ったあげく)温泉に浸かったりというのが王道だろう。しかし少し座標軸をずらすことで、また違った景色が見えてくる。
県外だけでなく地元の人にも、王道以外の観光を楽しんでもらいたいと思う