そして下僕は途方に暮れる

感じるな、考えろ。

オートミールが流行っているらしい

オートミールの記事

最近娘がオートミールにハマっている。娘は朝食や夕食の時、「自分専用」の食事を自分で作っているのだが、どうもそれがオートミールのようだ。なんでもダイエット効果が高く、本人曰く”味もおいしい”とのこと。

「へー」くらいの感じだったが、今日の朝刊に、「オートミール人気」に関しての記事が掲載されていた。米の代用として雑炊にしてみたり、小麦粉の代用としてお好み焼きにしたりと、オートミールを使ったオリジナルレシピの紹介がSNS上で流行っていて、新型コロナの感染拡大を背景に、人気が高まってきているらしい。

グラノーラとは全く違う

興味本位で調べてみたところ、オートミールの原料は『オーツ麦』という穀物で、おもにロシア・アメリカ・カナダ・ヨーロッパ諸国で栽培されている。メインの用途は動物の飼料で、食用としての用途が広がったのは19世紀に入ってからのことだ。意外と歴史が浅い。

グラノーラ」と混同してしまいそうだが、グラノーラオートミールライ麦や玄米を混ぜ、砂糖や油を使って加工したものだそうだ。つまりオートミール(オーツ麦)はグラノーラの原料の一つということだ。それぞれのパッケージに書いてある成分表を見るとよくわかる。グラノーラの原料はいろんなものが使われているが、オートミールの方は『オーツ麦」だけだ。

オートミールとグラノーラの原材料比較

オートミールの原材料は「オーツ麦」だけ

4年間で10倍に拡大

ある調査会社によると、2021年のオートミールの国内市場規模は50億円らしい。多いと見るか少ないと見るか人それぞれだが、カルビーの「フルーツグラノーラ(フルグラ)」1ブランドだけでも290億円ほどの規模なので、オートミール全体で50億円と言いうのは比較的小さな市場だと思う。

しかし注目したいのは、2018年の市場規模約5億円から、わずか4年で10倍にも膨れ上がったことだ。コロナ禍の自粛で在宅時間が増えたダイエット意識の高い人たちが、運動不足や食べ過ぎによるコロナ太りを避けるために、積極的にオートミールを利用しているようだ。
僕の娘もそうだが、おしゃれでSNS映えして、しかもダイエットに効果的なのだから、若い女性にも支持されていることが容易に推測される。

コロナ禍がもたらしたヒット商品ということになるのだろうか。マスク特需とはまた違った生い立ちだが。

健康にいいのはわかっているけれど・・・

オーツ麦は血液中の悪玉コレステロール(LDL)を低下する作用があると言われている。日本人はコレステロールが高めという人もいるので、ありがたく感じるという人も多いだろう。そのうち中高年向けに、「お酒にあうオートミールのおつまみレシピ」みたいなものが出てくるかもしれない。都会の居酒屋とかならメニューに載っていても不思議ではない。

しかしやはりお好み焼きは小麦粉を使って欲しいし、チャーハンは米を使ったものを食べたい。いくら健康に良いとわかっていても、本来の食材の代替品である。味で本家を超えることは不可能だろう。

同じような代替食品には大豆ミートがあるが、こちらはすでにモスバーガーなどメジャーどころで採用されている。このくらいメジャーになるまでは、とりあえず様子見としておこう。